
高齢者福祉施設職員のためのアートの力を活かす
コミュニケーションデザイン研修

「コミュニケーションデザイン研修」とは

実施モデル

期待される効果

よくある質問

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「コミュニケーションデザイン研修」とは
「コミュニケーションデザイン研修」は、高齢者を対象としてデザインされた演劇創作のアクティビティです。「演劇作品の上演」という非日常的な体験の中で、参加者それぞれの個性や興味を活かしつつ、「コミュニケーションの促進」と「自己肯定感の向上」を実現します。
職員の皆様には、模擬施設利用者として参加していただき、福祉現場におけるコミュニケーションの場のデザインについて、体験型の研修を行います。
演劇の三要素である「人物・時空・事件」の設定に着目したロールプレイのアクティビティなどを通じて、普段どうしても囚われてしまう「認知限界」をほどよく取り払い、「他者の視点や思考の体験」や「関係性を俯瞰する」ことを実現します。
利用者の家族との関係や、職員同士の関係など、職員と利用者以外の関係性におけるコミュニケーションについての研修としても活用できます。
実施モデル
ショートver(2時間実施モデル)
所要時間 | 内容 |
---|---|
5分 | 自己紹介 |
10分 | シアターゲーム①(コミュニケーションの場づくりのためのワーク) |
10分 | シアターゲーム②(コミュニケーションの場づくりのためのワーク) |
5分 | ルール説明・演劇創作のアドバイス |
10分 | チームごとに話しあい、作品を創作 |
15分 | 作品発表・振り返り |
5分 | 休憩 |
10分 | 「コミュニケーションデザイン」についての解説 |
5分 | ロールプレイの説明 |
15分 | お悩み相談ロールプレイ 1巡目 |
15分 | お悩み相談ロールプレイ 2巡目 |
10分 | 解説・振り返り |
5分 | アンケート記入 |
ロングver.(240分×2日 実施モデル)
1日目
所要時間 | 内容 |
---|---|
10分 | 事前アンケート |
10分 | 講師自己紹介 |
45分 | シアターゲーム① |
30分 | 発声指導 |
45分 | シアターゲーム② |
80分 | お悩み相談ロールプレイ |
10分 | コミュニケーションデザインの解説 |
10分 | まとめ&2日目の予告 |
2日目
所要時間 | 内容 |
---|---|
10分 | 前回のおさらい&ウォーミングアップゲーム |
30分 | 「桃太郎」創作体験(高齢者向けアクティビティ体験) |
100分 | 職員による演劇創作発表準備 |
50分 | 演劇創作発表(5~6人×6チーム、5分ずつ)+講評 |
30分 | フィードバック |
10分 | まとめ |
10分 | アンケート回答 |
期待される効果
「コミュニケーションデザイン研修」では、参加される施設のご利用者様の楽しさや能動的な参加を引き出すという効果とともに、一緒に参加/観察している施設職員や地域住民の方々がご利用者様についての新たな気づきを得て、その後のアプローチに活用できるという効果も期待できます。
実際に研修を体験した方々へのアンケートによれば、仕事への関与の度合いを測る尺度となる「ワーク・エンゲージメント・スコア」が、実施前に比べて上昇することが示唆されています。
【利用者】
・ワクワク感
・身体的・情動的な運動
(笑い、台詞、動作)
・意外な力の引き出し
・発表の達成感、充実感
【施設職員】
・ご利用者の個性、残存能力についての気づき
【参加する近隣の市民】
・利用者との交流
・施設環境の理解
また「今回の研修を受講したことで、仕事に活かせていることがあるか」という質問に対しては以下のような回答が見られました。
社会福祉法人A
⚫︎来設されたご家族様と話すときに発声に気を付けるようになりました。
⚫︎他者の演劇を観察できたことで、自分の仕事を行っている時に俯瞰的(客観的)にみれることがある。
⚫︎演じるということも頭の片隅に置きながら仕事が出来ている。
⚫︎様々な人との会話の中で、凄い、良かったというポジティブワードを使いながら相手とのコミュニケーションがはかれている
社会福祉法人B
⚫︎利用者様との会話が以前と比べスムーズになった様に感じます。体操、脳トレを行う際、一人一人にちょっとした話題を振り和やかになりました。
⚫︎楽しく仕事をすること、ポジティブな考え方などを意識することが少しできているように感じる
社会福祉法人C
⚫︎コミュニケーションデザインという考え方を知ったから。
⚫︎新しい視点を得ることができた。
よくある質問
研修の所要時間はどのくらいかかりますか?
ショートver. で2時間、ロングver.で240分×2日となります。詳しくは実施モデルをご参照ください。日程については、施設ごとのご希望に合わせて相談に応じます。
何人くらいで取り組むのですか?
全体で20~30名程度の参加者が実施に適した規模です。
会場の広さ設備など、どのような環境が必要ですか?
プロジェクターもしくはモニターが必要です。施設でお持ちでない場合は貸出の対応も可能ですのでご相談ください。椅子や机が可動式であることが望ましく、最大30名程度と想定される参加者が椅子に座って一つの円を作れるくらいの広さのお部屋が望ましいです。施設内の環境に応じて、ご相談に応じます。
問い合わせ先
京都大学経営管理大学院
アート・コミュニケーションデザインと組織経営寄附講座
Email: art_cd★mail2.adm.kyoto-u.ac.jp (★を@に置き換えてください)